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【食中毒②】危険事例から学ぶ、キャンプ・アウトドアの初心者が気をつけること【毒キノコ・山菜】

山での自然の恵みを楽しむことは、キャンプやアウトドアにとって興味深いものです。
しかし、その美味しそうなキノコや山菜には危険が潜んでいることもあります。
今回紹介するのは、毒キノコによる中毒事故の事例と、その予防策についてです。

事例:毒キノコによる中毒事故

山で採れた有毒なキノコや山菜を、食用と間違えることで食中毒になった例。
これは自分で勘違いした例だけでなく、農産物直売所で買った例があります。
普段から扱い慣れている人でも間違えるということです。

間違えられる例として、次の様な毒キノコや有毒植物があります。

  • きのこ(ツキヨタケ、クサウラベニタケ)
  • 山菜(クワズイモの芋茎)

症状には下痢や幻覚症状、酷い時には亡くなる例もあります。
こういった食中毒が起こるのは、注意していなかっただけ?
いいえ、時折起こることは私たちもやりかねないということです。
しっかりと対策をしていきましょう。

出典サイト:東海農政局

対策①:生半可な知識でキノコや山菜を食べない。

アウトドアの本やサイトでも、食性の山菜やキノコの紹介をしています。
しかし、それらを読めば100%間違えない訳ではありません
事例のように、普段から収穫・販売している方でも間違えます。

そして全ての毒キノコが、毒々しい色をしてません。迷信に惑わされないよう。
なかには食用とヒジョーに似ている毒キノコや毒性植物があります。
もはや擬態です。

特にリスクの高いキノコは、素人判断では食べないのが賢明です。
確実に食用と判断できない場合には、むやみやたらに採取・譲渡しないでください!

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対策②:他人からもらったものでも慎重に確認する。

扱い慣れている方でも間違えます。たとえ販売業をしても。
なかには食用に混ざって、毒キノコや毒性植物が混入していることもあります。

山好きのおじさんなど、知人が譲ってくれたとしても食べるかは別問題。
薄情なことを言ってすみません..。
でも亡くなった例もあります。それ位の覚悟が必要です。
その方が判別を生業にしている専門家でない限り、食べないのが良いでしょう!

対策③:遭難など、緊急時でもキノコは食べない

例えブッシュクラフトや遭難でお腹が空いても、忘れてはいけないことがあります。
飢餓状態で食べるか迷ったとしても、キノコは食べてはいけない

なぜなら判別が困難であると同時に、食べてもエネルギーが少ないです。
山盛りのキノコでも、せいぜい50kcal位です。
これでは腹の足しにはなりません。

それなのに食用に似てる物はあるし、亡くなる可能性は大きい。
食べるリスクを冒しても、あまりメリットはありません
キノコは恐ろしい物体ですね。

番外編:知らない植物を食べるテスト(Universal Edibility Test)

それでも食べなければならないサバイバル時には、下の判別方法を試してみて下さい。
ずばり「Universal Edibility Test(普遍的な可食性テスト)」。
未知の植物が食べれるかを、己の体をつかって試す方法です。

  1. 始める前に、8時間は水以外の飲み食いはしない。
  2. 5つの基本部(葉、根、茎、芽、花)に分ける。
  3. 分離した一部を潰し、手首か肘の内側に15分間こすりつける。8時間して肌荒れがなければ次へ。
  4. 茹でた部分(もしくは生)をに3分間あてる。違和感があれば別部位で、問題なければ次へ。
  5. 15分ごとに舌の上口腔内で咀嚼と進めていき、違和感があれば水で洗い流す。
  6. 全てクリアしたら飲み込み、8時間は水以外は口にしない。吐き気を催したら無理矢理吐き出し、大量の水を飲む。
  7. ここまで問題のなかった部位を、少量食べる(同じ調理法)。⑥と同じ対応をする。

⑦まで問題なければクリアです。これで理論的には食物を手にしました!
とはいえ判断まで18時間以上と、なかなか時間がかかるものです。
最大限の恩恵を受けるためにも、多く群れて生えている植物に当たりをつけましょう。

パーツ事に分解するのは、有毒な部分は植物によって変わるためですね。
良く食べられるジャガイモも新芽が有毒ですし。
ここでもやはり、キノコは推奨されていません。

そして、これは絶対を保証するものではありません。
大量の摂取で異常を来す可能性もあります。
餓死しないための最終手段だと考えて下さい!

まとめ

自然の中での食材収集は楽しい経験ですが、命に関わるリスクも伴っています。
知識を深め、慎重な判断を心がけることで、食中毒事故を防ぎましょう。
他の食中毒例もぜひ見てみて下さい。

自然と安全に向き合い、楽しいキャンプ・アウトドアライフを続けていきたいですね。

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