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VO2maxインターバルで急に疲れる原因とサプリ4選を徹底解説

VO2maxインターバルの終盤、脚が焼けて動かなくなった経験はありませんか。
実は疲労の原因は乳酸ではなく、実際はH⁺による酸性化が関与します。
疲労の対策に効くサプリを薬剤師として紹介していきます。

「乳酸のせい」は誤解?疲労の原因は水素イオン(H⁺)

ATP分解が生み出すH⁺と、酸性化が起こる仕組み

長年、疲労の犯人は「乳酸」だと考えられてきました。
しかし乳酸そのものは、疲労物質ではありません。
むしろミトコンドリアで再利用される優秀な燃料です。

2004年、米国の研究者ロバーグスらが解説しました。
特に注目されているのが、ATP分解で生じる「水素イオン(H⁺)」です。
高強度運動でATPを激しく分解すると、H⁺が大量に発生します。
このH⁺が筋肉を酸性化させ、動きを鈍らせるのです。

高強度インターバルを支える3つのサプリ

さて、その疲労物質(H⁺)を減らせるのが詳細する3つのサプリです。

  • 重炭酸塩(重曹)
  • β-アラニン
  • クエン酸ナトリウム

なかでも、重炭酸塩とβ-アラニンはIOC(国際オリンピック委員会)が認めるサプリ。
この2つは、AIS(オーストラリア・スポーツ研究所)でも「Group A」と科学的根拠が特に強い成分と認められています。

エビデンスが強いのは30秒〜12分の高強度域

重炭酸塩の効果が特に確認されているのは、30秒〜12分ほどの高強度運動です。
まさにVO2maxインターバルのような運動でサプリの効果が期待できます。
緩急の多いヒルクライムや高速域のサイクルトレイン、クリテリウムでおすすめです。

重炭酸塩(重曹)―血液側からH⁺を引き抜く

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重炭酸塩は、血液中にバッファー(緩衝能:HCO3⁻)を増やします。
運動により疲労した細胞から、「H⁺」を引き出す作用があります。
国際スポーツ栄養学会(ISSN)も、その効果を公式に認めています。

⭕️単発でも即効性あり。
❌️消化器の副作用が出やすい

摂取量は体重1kgあたり0.2〜0.5g、タイミングは60〜90分前

目安は「体重1kgあたり0.2〜0.5g」。
運動開始の60〜90分前に摂取するのが一般的です(体調によって180分前まで)。
クレアチンや、次項のβアラニンと合わせると相乗効果も示唆されています。

胃腸トラブルを避けるための工夫

重炭酸塩の弱点は、胃腸の不快感(吐き気・嘔吐・腹痛)です。
これは体調をむしろ悪化させる可能性も。
対策としては下記のことが挙げられます。

  • 慣れるまでは少量(体重1kgあたり0.2-0.3g)で摂取する
  • 運動の180分前など時間を空ける
  • 炭水化物と一緒に摂る など

食事とともに緩やかに慣れさせるのが良さそうですね。
もしくは重曹の代わりに、「クエン酸ナトリウム」を摂取することもできますよ。

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β-アラニン―筋肉内バッファー「カルノシン」を底上げする

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β-アラニンはアミノ酸の一種で、筋肉中に「カルノシン」という物質を増やします。
これが細胞内のバッファー(緩衝剤)としてH⁺を直接つかまえ、中和してくれます。
サプリとして重曹だけでなく、クレアチンとも相乗効果があります。

⭕️トレーニング前に飲む必要なし
❌️単発では効果がでにくい(続けて飲む必要あり)

1〜4分の高強度種目で特に効果的、毎日の習慣が必須

特に効果が出やすいのは、「1〜4分の高強度」です。
これはVO2maxインターバル領域で、後半でみられる神経筋の疲労軽減が期待されます。
直前に飲まない分、気持ち悪さはでませんが、2〜4週間以上続ける必要があります。

デメリットは「アラニンフラッシュ」と即効性のなさ

唯一報告されている副作用は、アラニンフラッシュと呼ばれる皮膚のピリピリ感です。
この副作用避けるには1日量を、分割して飲むと良いとわかっています。
またレース直前に飲んでも、間に合わない点は注意が必要ですね。

クエン酸ナトリウム―細胞外緩衝のもう一つの選択肢

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重曹と同じく、こちらも細胞外での緩衝を助ける成分です。
注意したいのは「クエン酸」ではなく、「クエン酸”ナトリウム”」であること。

摂取量は体重1kgあたり0.3〜0.5g、90〜120分前が目安

目安は体重1kgあたり0.3〜0.5g(例:70kgでは21-35g)。
ただし成分全体のエビデンスは、重炭酸塩ほど一貫していません。
運動の90〜120分前を目安に、時間を取って摂取します。

デメリットは胃腸症状とナトリウム摂取量

クエン酸塩はの副作用は、重曹と同じく胃腸障害、吐き気、下痢があげられます。
加えて、ナトリウム摂取量にも気を配る必要も(汗を掛けばある程度相殺)。
まずはトレーニングのない日に副作用の有無を確認することをおすすめします。

別枠:カフェイン―しんどさそのものを感じにくくする

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コーヒーは良く飲む人は多いのではないでしょうか。
カフェインは、上の3つのように疲労物質をなくすものではありません。
効果としては中枢神経に働きかけ、主観的な辛さを和らげるほか、持久力の向上が確認されています。
こちらも「IOC(国際オリンピック委員会)が認めるサプリ」となっています。

体重1kgあたり3〜6mg、60分前が基本

目安は体重1kgあたり3〜6mgです。
一般的にカフェインの効果が発揮されやすい運動の60分前が目安とされています。
(カフェインガムは直ぐに効果を発揮するため早めが推奨)

ただ、ロングライドなど長時間運動では、疲労を感じやすい後半に摂取することも良いと言われています。
ジェルタイプを携帯しておいて、ここぞという時に飲むと戦略的ですね。

デメリットは睡眠への影響と個人差

もちろんカフェインは不眠と関連しやすいです。多くの方が経験あるのでは?
特に夕方以降の摂取は、注意が必要となります。
睡眠自体が回復につながるので、気をつけたいところですね。

他にも、頻脈や動機、不安、頭痛などの副作用が。
これらは「カフェインの摂りすぎ」が原因となりやすいです。
体重1kgあたり9mgのような高用量は、副作用が増えるだけなので摂りすぎないように。(例:コーヒー10杯近くなど)

結局どれを選ぶ?VO2maxインターバル前の実践的な組み合わせ方

4つの特性を、まとめて比較してみました。
即効性・準備期間・胃腸への影響はそれぞれ違います。
重炭酸塩とβ-アラニンが特にエビデンス強く、カフェインは別経路の選択肢です。

成分 即効性 準備期間 胃腸リスク 主なデメリット
重炭酸塩 ◎(60〜90分前) 不要 あり 吐き気・腹痛
β-アラニン ×(ローディング制) 2〜4週間 低め 肌のピリピリ感
クエン酸ナトリウム ◎(90〜120分前) 不要 あり(意外と多い) 吐き気・腹痛
カフェイン ◎(60分前) 不要 個人差 睡眠への影響

即効性を求めるなら、重炭酸塩が最もエビデンスが豊富。
クエン酸ナトリウムは、その「代替候補」として検討ができます。
底上げを狙うなら、β-アラニンの継続摂取を。
カフェインは、どちらとも組み合わせて相乗効果を狙いましょう。

まとめ:疲労対策で高強度インターバルの粘りを底上げする

インターバルトレーニングなど、休憩を挟んでも疲労が抜けないならサプリはいかが。
それぞれの特徴は異なるため、しっかり自分で使いやすい物を選んでください。
次のトレーニングが楽しみになるはず!

参考文献

1. Robergs RA, et al. (2004) Biochemistry of exercise-induced metabolic acidosis. Am J Physiol. journals.physiology.org
2. Allen DG, Lamb GD, Westerblad H. (2008) Skeletal muscle fatigue: cellular mechanisms. Physiol Rev. doi.org
3. Australian Institute of Sport. Supplement Framework (ABCD Classification). ais.gov.au
4. Grgic J, et al. (2021) ISSN position stand: sodium bicarbonate and exercise performance. JISSN. ncbi.nlm.nih.gov
5. Trexler ET, et al. (2015) ISSN position stand: Beta-Alanine. JISSN. ncbi.nlm.nih.gov
6. McNaughton LR. (1990) Sodium citrate and anaerobic performance: implications of dosage. Eur J Appl Physiol. pubmed.ncbi.nlm.nih.gov
7. Cerullo G, et al. (2020) Sodium citrate supplementation: an updated revision and practical recommendations on exercise performance, hydration status, and potential risks. Transl Sports Med. doi.org
8. Intra-individual reliability of blood bicarbonate responses and gastrointestinal symptoms following sodium citrate supplementation. ncbi.nlm.nbih.gov
9. Guest NS, et al. (2021) ISSN position stand: caffeine and exercise performance. JISSN. ncbi.nlm.nih.gov
10. Caffeine and Sports Performance: The Conflict between Caffeine Intake to Enhance Performance and Avoiding Caffeine to Ensure Sleep Quality (2025) Sports Med. link.springer.com

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