ロードバイク

【写真多め】絶景・乗鞍スカイライン実走レポート|難所や勾配・気温変化と対策方法

ロードバイクに乗り初めて、いつか挑戦してみたかった「乗鞍スカイライン」。
標高2,700m超、20km以上続く坂道は決して簡単ではありませんでした。でも最高!
本記事ではコース区間ごとの気温や勾配、苦労した点を含めてお伝えします。

【→詳しいサイクリングコース情報・アクセス・装備はこちら】

【前半】0〜6km:ほおのき平〜スカイラインゲート

スタート直後の路面・交通状況

序盤は、正式な「乗鞍スカイライン」サイクリングコースではありません。
ほおのき平 駐車場から約6kmは、自動車と並走しての一般道路です。
路肩駐車禁止のため、ゲート前までショートカットはできなさそうです。

初めは木々に囲まれた道路です。景色も見上げる山ばかり。
ここが意外と辛いんですよね。勾配は10%前後が連続して出現します。
実はゲート前までの獲得標高は450m!ひと山超える気持ちでいましょう。

序盤は心拍管理と暑さ対策

身体が暖まっていないうちから、容赦ない坂が襲ってきます。
興奮と酸素の薄さで、心拍はすぐに170オーバー。あぶない、心拍落とさなきゃ。
初めはパワーと心拍のバランスを見つける作業でした。

車での移動中は曇ってましたが、ライド頃には晴れてきました。
その分、麓近くは暑いです。7月上旬でしたが、気温は30℃ありました。
ガスっぽい時のためにフロントライトもってきましたが、装備せずに走行です。

下山のために長袖インナーを装備しましたが、スタート時にはちょっと暑い。
ボトルの水を掛けることで、身体を冷まします。幾分かましに。
登った結果から、初めは熱くても下りのことを考えると長袖インナーは正解でした。

【中盤】6〜15km:ゲート前〜森林限界

マイカー規制区間の特徴と景色

全体の1/4を超えると、ようやく「スカイラインゲート」です。やっと本番!
ここからマイカー規制のため、走っているのはバスと自転車だけ。鳥の声しか聞こえない。
ほぼ独り占めでのヒルクライムはとても気持ちいい。これだけで来てよかった!

中間地点の10km付近では、周囲の山々を見下ろすような景色が現れます。
思わず足を止めて広がる景色を眺めたくなります。休みたい。
でも行きは止まらずに、帰りに撮影しております。

頑張りすぎず、淡々と登るのが丁度いいですね。2時間くらい登るのですし。
ペダルを回し続ければいつかは着く」、良い言葉ですね。
ツール・ド・おきなわで聞いた言葉が浮かびます。

気温変化と勾配緩急への対応

標高が2000mを超えると、気温はぐっと下がります。特に木陰はヒヤッとします。
登るほどに気温は下がるので、体温調節が難しくなってきます。
汗をかいた長袖インナーが冷たく感じます。体が熱いので丁度いいですね。

勾配は一定ではなく、緩急があります。勾配2-3%もあれば、16%の急斜面も!
少し耐えれば楽になれる?傾斜がキツイのか、身体的にきついのか見極めが必要です。
ガーミンの様なマップ・勾配率・パワーが見れるサイコンが欲しいですね。

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【後半】15〜20.5km:森林限界〜畳平

森林限界からの景観と高山病リスク

15km地点を越えると、木々が姿を消し、代わりに岩肌と青空だけの世界が広がります。
ここは木が生えない「森林限界」。富士ヒルクライムゴール(2,302m)より高いです。
日本でこんな景色はなかなか見られません。本当に来てよかった。

夏なのに「残雪」がちらほら見えます。
さすが3,000m級の山ですね。その分、「空気の冷え」も感じます。
気温は20℃未満まで下がっています。

そして標高2,500mを超えると、高山病のリスクが高まるとされています。
頭痛・嘔吐などの山酔い、異常な咳や頻脈が現れたら下山を考えましょう。
睡眠・水分不足が大敵とされています。しっかり準備を。(厚生労働省検疫所 FORTH

つづら折りの連続と水分残量

ここからは、つづら折りの連続となります。
画像は3本の道がありますが、実は全てつながった1本の道なのです。
どれだけ曲がりくねった道なのか、お分かり頂けると思います。ワインディングロード。

ここらはあまり景色が変わらず、同じ場所を走っているような感覚になります。
精神的には辛いですね。あまり登れている気がしません。
上下で走っている人が見えることもあって、気持ちが逸ります。

あと数kmでボトルの水がなくなってきました。身体を冷やすにも使ったからですね。
上記の高山病の症状なく、ゴールも近いため続行。結果的に水分損失は1%未満。
ボトルの容量は500+750mLでしたが、重くても1500mL以上の水をおすすめ
します。

最後の平坦区間とモチベーション維持

つづら折りを超えた先にある、平坦に来たらあと少し。周りを見る余裕も生まれます。
高山植物に囲まれた景色。スイスなどのヨーロッパに来たかのような感覚になります。
やはり高山は走ってて気持ちいいですね。これがたまらん!

ヒルクライムは「孤独の戦い」になりやすいです。自分のペースを守るのも大事。
イヤホンを装備していたので、お気に入りの曲でかなり鼓舞されました
最後は通信切れとなりましたが、オンデマンド再生すれば頼もしいアイテムですね。

ゴール目前、鶴ヶ池と畳平のにぎわい

ゴールと補給・休息について

やがてY字路にある「鶴ヶ池」に到達します。もうゴールしたも同然!
左には長野県との県境が続き、「乗鞍エコーライン」に出られます。
徒歩でさらに登れる登山道もあります。散策するなら、クリートカバーが欲しいですね。

右にはゴールの「畳平」が待っています。お疲れ様です!
レストハウスや売店、写真スポットとしても人気がある場所です。
バイクスタンドやトイレがあるので、ゆっくり休みましょう!
前編でも書きましたが、物価はお高め。どこの高山でもあるあるですね。
僕は200円の水のみ購入。ペットボトルの空は売店で引き取ってもらえます
お昼どきならご飯も食べたいですね。お札は余分に持っていくのが良さそうです。

山頂の気温・紫外線、混雑状況

そして山頂は涼しい!7月なのに山頂の気温は14℃しかありません。
スタート時に暑くても、長袖インナー+夏用ビブタイツ装備で正解でした。
気温は低いですが、高山は紫外線は強め。冷えるのに肌は焼ける。しっかり日焼け止めを。

道中では人にほぼ出会いませんでしたが、思ったより山頂には人がいます。
バスで来た登山者や、長野側からきたサイクリストが集まっているようですね。
登頂の標識前は定番の写真スポット。奥はロードバイクを置けばさらに登れます。

ヒルクライムコースの時間、PWRについて

長野との県境「乗鞍エコーライン」方面

僕としては、足をつかずに登りきれたのはとても嬉しいことです。
PWR(体重当たりのパワー)が3倍弱で、約2時間でほおのき平から完走できるようです。
ヒルクライマーにはなんでもないことかもしれません。でも自分を褒めちぎりたい。

ヒルクライムは達成感を味わいやすいのが良いですよね!しかもロングライドより短時間。初心者の頃は山が嫌いでしたが、ホイールなど軽量化してから楽しさがでてきました。
最近は室内ローラー台で「SSTトレーニング」メインでやって、持久力もついたようです。

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ダウンヒルは最高のご褒美タイム

やっぱり最後がクライマックス

さて、登頂したら後は下るだけです。このために登ったと言っても過言ではない!
1500mの「ノンストップ ダウンヒル」がお待ちかねです。しかも綺麗な景色。
YOUTUBEで似た動画*を見て、いつかやりたいと思っていました。その日が今日!

普段でないスピード感がたまりません。すれ違うのはバスとロードバイクのみ。
運転できる天然ジェットコースター!ロードバイクを趣味にしてよかった
とはいえつづら折りなので、しっかりと確認対向車は確認。安全第一。

下りに防寒対策は必須

忘れてはいけないのが、気温が14℃ということ。
登りで汗をかき、登頂の休憩で身体が冷えています。スピードが出るともちろん寒い!
ダウンヒル用にジレと冬用グローブを持ってきて助かりました

ディスクブレーキは「ホイール熱」を気にせず使えるのが良いですよね。
リムブレーキと比べて、握力を使わずに自分の出したい速度を維持できます。
最後の麓あたりは、道路にガタツキがありハンドル滑りに注意がいります。

まとめ

乗鞍スカイラインは、決して気軽ではないヒルクライムです。
だからこそ、「いつか自分も挑戦したい」と思える目標でありました。
挑戦しようか悩んでいる方の参考になれば幸いです。

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